金剛自動車(大阪府富田林市)の路線バス廃止後について検討する「地域公共交通活性化協議会」の1回目の会議が5日、河南町内で開かれた。路線がある4市町村と、代替バスの協力を要請されたバス会社2社などが参加。乗降客の多さなどから、5路線について優先してバス会社と協議していくことを決めた。
金剛自動車は15路線(1路線は休止中)でバスを走らせていて、8月の平日の利用者数は全路線で計約2600人だった。廃止は12月20日の予定。
廃止の発表を受け、富田林市、河南町、太子町、千早赤阪村の4自治体は、近鉄バスと南海バスに支援を依頼。自治体が事業主体になって運行や初期の経費を負担し、民間に運行を委託する「自治体コミュニティーバス」方式にすることなどを条件に、「可能な範囲で協力する」との回答を受けていた。
会議では、太子町、河南町北部・南部、千早赤阪村、富田林市東南部の五つのエリアに分け、優先的に代替バスを確保したい路線を各市町村で検討したことが示された。その結果、まずは喜志循環、阪南、さくら坂循環、千早、東條の計5路線について、バス会社と協議する方針が示された。これら以外の路線は、乗り合いタクシーなども含めて検討するとした。
次回からは、使う車両やバス停の数などを検討していく。廃止翌日の12月21日から、全路線で代替の交通サービスを確保するのは難しいとし、協議会の会長となった富田林市の松田貴仁副市長は「いっぺんに路線の回復は難しいが、順次回復していけるよう力を合わせたい」と話した。(前田智)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル